大きな穴

ある休日、息子はまた軽く暴れた。

 

暫くして

話をしようと部屋に入ってみたら

壁の一部に紙を貼っている。

 

怪しい。

 

聞いても答えないし、

特に抵抗もせずだったので、剥がしてみたら。

 

直径10cmほどの、大きな穴が。

 

今回で2回目(笑)。

母も強くなったものだ。

即座に修理代を頭の中で試算していた。

 

理由を息子に尋ねてみたら

イライラして壁を軽く蹴っただけで

穴が開いてしまったという。

 

足痛くなかったの?と尋ねたら

ぜんぜん痛くなかったと。

 (何故かちょっと自慢気に(笑))

 

足の痛みよりも

心の痛みが大きかったのかもしれない。

 

感情表現・コントロールが未だに苦手な息子。

 

物に当たることが今もある。

 

決してよい方法でないことは

本人もよくわかっている。

反省の気持ちがあるから、隠していたわけで。

 

 

苛立ちを感じた時の心の在り方を

何度も話し合ってきたけれど

こういう時は理屈で行動していないから

結局またこうなってしまう。

 

思春期の揺れ動く心は

自分でもコントロールするのが

難しいのかもしれない。

 

 

壁の修理代はおそらく高くつくだろう。

正直、私にはそっちも痛い(笑)。

 

しかし苦しんでいる息子より

修理代を優先する気にはなれなかった。

 

 

子どもの行動には必ず理由がある。

いつもそう思って接するよう努めてきた。

だから、いつもその行動の奥にある想いを

大切にしてあげたいと思う。

 

学校ではいつも穏やからしい。

もしかしたら

集団に慣れようと

新しい環境に慣れようと

必死で頑張ってるのかもしれない。

 

だから家の中で

時々ストレスが爆発するのかもしれない。

 

それは見方をかえれば、

彼にとって

家の中が安心できる場所である

ということかもしれない。

 

どうしようもない感情を爆発させても

きっと大丈夫だと

私たちを信頼してくれているのかもしれない。

 

この日の夜、彼は落ち着きを取り戻していた。

 

 

思春期、大人子ども。

心と体のアンバランス。

本音と建て前。

家族より友達の一言。

 

一生懸命生きてる。

 

見守っていくしかないね。