結婚して16年目の奇跡

いつの間にか

彼に恋をして

想うだけでドキドキしていた

17年前の私。

 

もう遠い昔のような気がする。

 

 

その頃の私は

彼の「いいところ」を

見つけることが得意で

 

「痘痕も靨」

という言葉に

納得していた。

 

 

それほど大好きな彼なのに

一緒に暮らし始めると

 

雑なところとか

気遣いできないところとか

優しい言葉がなくなってきたこととか

 

そんなところに

目が行くように。

 

「痘痕って痘痕でしかない」

 

妊娠、出産の頃は

特に

イライラしたり

悲しくなったりが多くなり。

(ホルモンのせいにしておく笑)

 

 

2人目妊娠中

お腹が痛くて通院したら

結構な緊急事態だったようで

帰宅も許されず

上の子を友人に預けたまま

即入院。

 

彼の会社と産婦人科は

自転車ですぐの距離なのに

随分と後回しにされたことに

イライラ。

 

 

料理中

指の先をそぎ落とし

泉のごとく湧き出す血に

不安が走り

彼に電話した時は

(これも2人目妊娠中のこと)

 

軽い感じで

「おさえていたら血は止まる」

って・・・

 

たまたま彼の側にいた

共通の先輩が

電話のやりとりを聞いていて

妊娠中の私を気遣って

彼に帰宅するよう諭してくれたという・・・

(帰宅した頃、私は救急車で運ばれようとしていた)

 

何とも優しさのない彼に

またイライラ。

 

 

息子が2歳の頃

吐いて吐いて吐きすぎて

意識が遠のき

救急車で搬送されることになった時は

彼は会社の飲み会で笑。

 

イライラが爆発し

キレた笑。

 

 

 

2020年5月18日。

 

今年は

彼から伝えてくれた

「明日は結婚記念日だね」と。

 

 

奇跡。

(私が忘れていた)

 

 

他人だった彼と

家族となり

丸16年。

 

その間に 

離婚も考えたし

家出もしたし、

謝るまで許さないと

何日も口を聞かなかったこともあるし

怒鳴り合ったこともある。

 

色んな危機を乗り越えてきた。

 

 

ドキドキするような

大好きという感情は

 

16年の間に

安心感や信頼感、存在感に

変化した。

 

 

亭主元気で留守がいい

でも

居てくれなきゃ困る。

 

 

素の自分を出せる

数少ない存在。

 

 

私の心の支え。

 

 

ありがとう。

これからもよろしく。

 

 

遠くまで旅をしなくてもいい。

 

近くでいい、

時々二人でお茶をしよう。

 

 

家族になってくれて

ありがとう。